ドル円相場、一時108円台の円高に!現在の円高要因をまとめてみた
最終更新日: 2018-1-25
ドル円は2日で約2円の続落
2018年のドル円相場は、年始から動きが激しいですね。昨日の引き続き、本日も円高に動いているドル円相場は一時108円台まで突入しました。4か月ぶりの安値になっていますね。
節目となる110円をほぼ素通りして続落しました。なので次の底値として107.50円が見えていますが、さすがにここまで下がることはなくても一応の目安にしかなりません(´×ω×`)
そもそも「なんでこんな円高ドル安になっているの?」と疑問に思っているFX初心者さんも多いかもしれません。
なぜなら今回は1つの要因で動いているわけではなく、様々なことの相乗効果でドル円相場が急激に下がっています。
今日の記事は、現在の円高要因を時系列で整理しながら解説します。
2018年1月の円高要因
年上げは112円台からスタートしたものの、約3週間で現在108円台後半まで円高に動いています。
年明け113円台もあったのですが、今だと遥か遠くに感じますね(´×ω×`)
今年のドル円相場が円高に動き始めたのは、1月9日(火)ごろからです。順を追って説明していきましょう!
1月9日(火)以降の主な円高要因
日時 | 主な円高要因 |
---|---|
1月9日 | 日銀オペで超長期のオファーを減額したことにより、先の30年債・40年債の発行額減額も意識され円高 |
1月10日 | 「中国政府が米国債の購入の減額や停止を検討している」というブルームバーグの報道でドル売りが先行し円高 |
1月11日 | ECB議事要旨を受け、ユーロ買い・ドル売りの流れから若干の円高要因 |
1月15日 | ドルが全面安、日銀会合を前に緩和縮小観測で円高へ(4か月ぶり安値) |
1月18日 | 米暫定予算の期限が19日に迫ることで警戒され円高に |
1月23日 | 日銀会合で金融政策は現状維持と発表。会合後乱高下しながら円高に続落 |
1月24日 | 日銀・黒田総裁が火消しにかかるも円高が止まらず、セーフガード発動となった米政権の保守的な姿勢を警戒しさらに円高 | 1月25日 | ムニューシン米財務長官の「ドル安は良いこと」という発言を受けて109円を割り込む円高に |
1月の2週目からほぼ毎日新しい円高要因が出てきて続落しています。1つの大きな要因なら下がりきって落ち着くことが多いのですが、次から次へと要因が出ていますね。
市場が過敏に反応しすぎている
10日の中国の報道は、翌日中国政府が否定しているにも関わらず反発していません。昨日の黒田総裁の火消し会見も同じく効果がありませんでしたね。
市場が円高に対して「過敏に反応しすぎている」点も現在のドル円相場のポイントです。
こういう時は相場が乱高下にしやすい=荒れやすい相場になります。暴落・暴騰も起きやすいですから注意が必要です。
ECB理事会を控えたユーロの動きに警戒
またEU・ユーロとの動きも関わってきます。今度はユーロドルのチャートを見てましょう。
ドル円チャートとは真逆で綺麗な右肩上がりのチャートになっていますね。先ほどから少し売りが入っています。
このユーロ買い・ドル売りの動きが、ドル円相場に大きく影響しています。円が買われているというよりも、ドルが売られているんですね(´;ω;`)
ECB理事会後のドラギ総裁の記者会見に注目
円高要因に比べると現在の円安要因はかなり弱いです。チャートを見ていてもわかりますね。
そもそも円高に大きく影響している今週のユーロ買いも、本日のECB(欧州中央銀行)理事会を意識した買いが大きいです。
ECB政策金利発表となるECB理事会は、日本時間の本日1月25日(木)21:45から始まります。
またその後にドラギ総裁の記者会見も予定されています。
ECB総裁であるマリオ・ドラギ総裁
市場予想としては、ECBが「債券買い入れ継続の確約を維持する」という見方が強いです。
ドラギ総裁の口から今後のECBの金融政策に関わる発言があれば、それがユーロにとってプラスであれマイナスであれどちらにも大きく動く可能性があります。ドラギ砲というやつですね( ・`ω・´)キリッ
ECB理事会まで残り4時間をきっていますから、少し相場も様子見ムードになってきましたね。ドル円も落ち着いてきたように感じます。
記者会見でどこまで具体的な発言がされるかは不明ですが、先日の黒田総裁の会見よりは確実に大きな影響があります。昔は黒田砲とも呼ばれていたのですが、最近は金融政策の維持ばかりで鳴りを潜めていますね。
慎重派のトレーダーさんであれば、ECB会合の前にポジションを閉じておきましょう。
私もこのあとは少し落ち着いてニュースとチャートをチェックしたいと思います(๑´ω`๑)♡