あなたはもう忘れていませんか?2019年も起こりうる「新興国通貨安のリスク」
最終更新日: 2018-12-22
1分でわかるこの記事の内容
2018年8月にトルコリラが史上最安値を更新
あなたはもう忘れていませんか?2018年は、為替でも様々な出来事がありました。
その中で際立ったのが、2018年8月トルコリラの史上最安値更新です。
なかなか自分がトレードしていない通貨だと情報が疎くなるのがFXですが、新興国というくくりでは忘れてはいけない出来事です。
まもなく2018年が終わろうとしています。しかし年を越したからと言って、相場が区切られる訳ではありません。
今年起こった出来事は、来年にも大きな影響を与えます。
様々な影響がある中で、今回は2019年も起こりうる「新興国通貨安のリスク」について解説していきます!
2018年トルコショックを復習
まずは2018年8月に起きたトルコリラの暴落、通称「トルコショック」を復習しましょう!
トルコリラが暴落した主な理由は、アメリカの経済制裁が引き金となりました。
I have just authorized a doubling of Tariffs on Steel and Aluminum with respect to Turkey as their currency, the Turkish Lira, slides rapidly downward against our very strong Dollar! Aluminum will now be 20% and Steel 50%. Our relations with Turkey are not good at this time!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2018年8月10日
アメリカは核合意離脱からイランへ経済制裁をしていました。しかし8月10日に、そんなイランと貿易取引している「トルコにも経済制裁をする」とトランプ大統領はTwitterへ投稿しました。
これが引き金となって記録的な暴落となりましたね。
現在1リラ=20円ほどまで戻っていますが、まだまだ予断を許さない状況です。
今年8月に書いたトルコショックについてまとめた記事↓
トルコが2019年予算を可決。2019年も危うい?
本日12月22日にトルコは、議院内閣制から実権型大統領制へ移行し初めての予算を可決しました。
トルコショックの影響で、エルドアン政権は新規インフラ投資の凍結を行いました。
しかし2019年3月31日には、統一地方選が開かれます。統一地方選は5年ごとに開催され、地方自治体の首長も選出されます。
このまま財政が厳しいようであれば、エルドアン大統領も危うい状況に追い込まれます。
選挙を前に新たなインフラ投資に乗り出す可能性もあり得ますね。そうなれば歳出は更に増え、さらにトルコはインフレが加速することになりそうです。
エルドアン大統領の人気はどこまで続くのか?
今年トルコショックを起こしたにも関わらず、独裁者エルドアン大統領の人気は未だに健在です。
また国内外問わず、エルドアン大統領の経済手腕を評価する声も少なくありません。
そして10月にトルコは対アメリカとの関係改善のため、アメリカ人牧師を釈放しました。これによって、一応の関係改善に向かっています。
ただ問題は、トルコだけではないんです( ・`ω・´)キリッ
第2のトルコはどこ?アルゼンチン?
通貨安は、何もトルコだけに留まる話ではありません。
8月のトルコショック時に他の新興国も通貨安に見舞われました。
現在は一服しているものの来年以降も政治的なリスク・国際的なリスクが膨らむ恐れがあり、どの新興国が第2のトルコになってもおかしくありません。
来年以降、通貨安が起きそうな国とその要因をピックアップしていました。
国名 | 主な要因 |
---|---|
アルゼンチン | GDPがマイナス5%とトルコに次いで低い |
南アフリカ | GDPがマイナス2.8%と低め |
インドネシア | GDPがマイナス2% |
ブラジル | GDPがマイナス |
メキシコ | GDPがマイナス |
マレーシア | GDPはプラスだが外貨準備高の水準が低い |
やはりGDP(国内総生産)の赤字比率が高いほど、通貨安が起きやすい状況と言えます。
またIMF(国際通貨基金)が適正水準としている外貨準備高(各国の通貨当局が外国為替市場へ介入するために保有している資産の額)に満たない国も要注意と言えます。
トルコを除けばアルゼンチンがGDP・外貨準備高共に危険な状況にいるため、第2のトルコになる可能性が高いと言えます。
新興国と米利上げの関係「リパトリ」
トルコを見ていれば、新興国とアメリカの関係は切っても切れない関係であることが分かるはずです。
上記にあげた新興国は、どの国であってもトルコのようにアメリカから制裁を受けた場合、同じような通貨安ショックに見舞われるでしょう。
さらに米利上げと新興国の通貨安には、大きな関係があります。
過去、1994年の利上げ時はメキシコ債務危機の要因となり、2000年の利上げではブラジル・アルゼンチンの通貨安を招きました。
その原因が「リパトリエーション(リパトリ)」です。
- リパトリエーション(リパトリ):外国に投資されていた資金を本国に還流させることを言う
日本語では「還流」を意味します。アメリカが利上げをする → 米経済が順調 → 新興国からアメリカへ投資資金が還流し、通貨安の引き金となることがあります。
しかし12月のFOMCで来年利上げ観測の後退、さらには2019年・2020年に早期打ち切りも予測されているため影響が出るほどのリパトリは起きないのでは?と考えられます。
利上げよりも貿易摩擦・経済制裁の方が今は怖いですね(´×ω×`)
年末年始は情報・環境・頭を整理するちょうど良い期間
「新興国通貨安のリスク」について、いかがでしたでしょうか?
トルコショックが起きた際は、テレビでも報道されるくらい大きな話題となりました。
しかしながら4か月経った今、損失を出したトレーダー以外はすでに頭から消えていたのではないでしょうか?
もちろん新興国の通貨安だけが、来年に持ち越される訳ではありません。
年末年始という長期休暇の時間を使って、来年に潜むリスクを一度洗い出してみるのも良いと思います。
12月最終週はさらに取引量が減り、閑散相場になってきますね。無理にトレードをするよりも来年以降のための情報収集に当てるのも良い年末年始の過ごし方だと思います(✻´ν`✻)
新興国通貨についてや年末年始の話題であなたの意見を聞かせてください!コメント欄でお待ちしております(๑´ω`๑)♡
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コメント (7)
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1. らっきむ
投資資金ほぼぶっ飛ばしたこと、今でもわすれません。
新興国通貨をスワップ目的で投資は危ういと知りながらも手を出しました。
知識として知っていることと
経験でとして知っていることの違いを勉強させてもらいました。
ちゃんと勉強して資金を貯めてまたfx再開します。 -
2. 尾崎
こんにちは、いつもブログ拝見させていただきありがとうございます。
メイさんは週に3回前後しかエントリーないのに損小利大で勝ち続けてるようですが、メイさんのエントリーポイントの根拠は何ですか???何故その時エントリーしたのか理由を教えて頂けないでしょうか?宜しくお願いします。
因みに私はFX歴半年で1枚➡︎2枚➡︎5枚と今月20日までやってきて今月プラスできてたので10枚に21日よりチャレンジしてみました。私のエントリーは押し目や戻りを意識してエントリーしています。兼業で一日3-4回エントリーしており調子良かったのですが枚数増やした瞬間緊張したのかメンタルに何か影響出たのか分かりませんが今週の利益全て溶かしてしまいました。エントリーポイントの判断に間違いあったのかなと考えているのですがメイさんのご意見いただけたら有難いです。宜しくお願いします -
3. メイ
コメントありがとうございます!
>らっきむさん
>知識として知っていることと経験でとして知っていることの違い
これは経験者だから言える重みのある言葉だと思います。
いくら勉強したからと言ってトレード中にそれを活かせるかどうかは自分次第ですもんね。
私もリスクと分かっていながら損失を出したことは多々あります。お互いこれからも気を付けていきましょう( ・`ω・´)キリッ
>尾崎さん
>エントリーポイントの根拠~
ちょっと同じような質問が続くので、このように決めているという根拠ははこちらのコメントに書いてます↓
米利上げ早期打ち切りが示唆されドル円が急落した今週のFX収支 +114,200円
>ご意見いただけたら~
良くも悪くも材料不足だと思います!
21日からってことは、まだトレード1日ですよね…?諦めるにはまだ早いですし、lot数以外に何が変わって何が変わっていないかなどこれから分析だと思います。
これだけの文字で判断できるほど、私は超能力者ではないです!すいません(´×ω×`) -
4. のどごし生
やはりみんなメイさんの手法が気になるのか、メイさんが気になるのか(´・ω・`)相場の入り方のタイミング聞いてきますね
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5. メイ
>のどごし生さん
手法のほうでしょうね!探求心は素晴らしいと思います!
ただ毎回同じようなことを書いてるので、すでに見たことある方にはちょっと申し訳ないと思ってます(´×ω×`) -
6. のどごし生
あ、お忙しい中ご丁寧に返信ありがとうございます(´・ω・`)私もメイさんに聞いたので気持ちが分かるんです、、なかなか答えてくれる方もいなくて、、
メリークリスマス -
7. メイ
>のどごし生さん
コメント返信するの楽しいですよ(๑´ω`๑)♡
ただ手法の話で怖いなぁと思うのが、文章で説明しても100%は伝わらないですし、特に為替相場は全く同じ状況が生まれないですからその時々のケースバイケースが求められという点です。
誰だって利益は欲しいですから手法を追及することは決して悪くはないんですが、他人がやっていることを100%コピーできる人もまた存在しないことを理解して頂きたいなと思っています。
なんか偉そうにすいません…終わっちゃったけどメリクリありがとうございます(✻´ν`✻)