ブレグジット協定が大差で否決!3月29日にハードブレグジット(合意なき離脱)となるのか?
最終更新日: 2019-1-16
1分でわかるこの記事の内容
- 英議会下院にてブレグジット協定の承認採決が大差の否決
- 承認採決否決でブレグジットはさらに先行き不透明に
- ブレグジットの鍵となっている北アイルランドの国境問題とは?
- 3月29日合意なき離脱=「ハードブレグジット」になるのか?
英議会下院にてブレグジット協定の承認採決が大差の否決
ブレグジット(イギリスのEU離脱交渉)は、2018年も世界情勢や為替にも大きく影響を与えましたね。今年もその影響が続いています。
昨日1月15日(火)に、イギリス議会下院にてEUがまとめた離脱条件の協定の承認採決が行われました。
結果は、可決202対否決432にて歴史的な大差で否決されました。
ダブルスコア以上の差ですから、メイ首相の大きな敗北と言えます。
今後のイギリスはどうなってしまうのか?EU離脱はできるのか?そしてメイ首相は退任となるのか?今後のブレジットについてまとめます。
承認採決否決でブレグジットはさらに先行き不透明に
今回の否決となったのは「2019年3月29日にEUを離脱し、その後21カ月間の移行期間の中でEU側と交渉する」という計画でした。
これはすでにEU側とメイ首相が取りまとめていた協定ですね。
ブレグジットを推進してきた英メイ首相
メイ首相は、2016年6月に行われたブレグジットの是非を問う国民投票から約2年半の歳月をかけてEU側と交渉を続けてきました。
イギリス側の合意なしに離脱をする「ハードブレグジット」が起きるかも?と言われていましたが、今回の否決によって3月29日に予定されていた離脱がどうなるのかは先行き不透明となりました。
一番困惑しているのはイギリス国民
メイ首相の苦悩も理解できますが、一番ブレグジット難航で困惑しているのはイギリス国民たちです。
「なんのための国民投票だったの?」と思っている人も少なくないでしょう(´×ω×`)
反対派の議院からは「2度目の国民投票を行って、是非を問うべきだ」という声も上がっています。
野党は「ブレグジットの否決がイギリス国民を失望させる」とメイ首相を批判していました。
野党はメイ首相の不信任案を提出
承認採決後、最大野党である労働党はメイ首相の不信任案を提出しました。
日本時間の明日1月17日に投票が行われる予定で、採択されれば総選挙になる可能性が出てきました。
とはいえ、メイ首相がここまで来て考えを改めることはまずないと思われます。
3月29日までに物事がスムーズにいくことも考えづらく、より一層ブレグジットが混乱を招く可能性がありますね。
ブレグジットの鍵となっている北アイルランドの国境問題とは?
そもそもなぜここまでブレグジットは、揉めているのでしょうか?
1つの鍵となっているのが、北アイルランドとアイルランドの国境問題です。
イギリスの国事情が問題を複雑化させている
イギリスは島国ですが、左にあるアイルランド島の北アイルランドもイギリスの一部です。
しかしアイルランドは、違います。そしてアイルランドは、EU加盟国です。
現在イギリスの一部である北アイルランドとアイルランド間で取引されるモノやサービスには、ほとんどの制限がありません。
イギリスもアイルランドもEUの関税同盟の一員だからですね。しかしブレグジット後は、どうでしょうか?
そもそもイギリスもアイルランドもブレグジット後に「検問などを引く国境管理は避けたい」と考えていました。
そこで出てくるのが「バックストップ」です。
北アイルランド国境問題のバックストップって何?
バックストップとは防御策のことを指し、今回で言えばイギリスがEUとの通商交渉に失敗したとしてもアイルランドとの国境を開放しておくことです。
このバックストップについてEU側は当初から「国境管理を厳しくしたくない」とし賛成を示してはいましたが、実際の提案内容はイギリス側が求める内容とは大きく差がありました。
「北アイルランドには、バックストップを適応するがグレートブリテン島(イギリス本土)には適応しない」と提案したり、バックストップに期限を設けようとしたりなど協議は難航しました。
また2018年11月に閣僚数人がEUが提案してきたバックストップを不服として辞任し、問題がさらに大きくなりましたね。
一番の問題点は、やはり北アイルランドとグレートブリテン島での取引に差異が生まれる点です。
ブレグジット反対派は「そんなバックストップは破棄するように」と反対してきました。推進派もこのバックストップに関しては、懸念を示しています。
現状この北アイルランド国境問題もどうなるか定かではありません。
3月29日合意なき離脱=「ハードブレグジット」になるのか?
このバックストップに合意が得られない限りは、EUとの離脱協定もなくなります。そして21ヶ月の移行期間さえもなくなってしまいます。
つまりハードブレグジットとなり、イギリス&EU諸国は混乱に陥ります。
不信任案が提出された今、ハードブレグジットになる可能性は高まりました。
上記で書いた通り、イギリスだけの問題ではなくアイルランドを含むEU諸国にも大きな影響が出ると考えられます。
ハードブレグジットは為替にも大きな影響を与える
すでに昨日の否決を受けて、ポンドが上昇しました。
「混乱を招くからポンドは落ちるのでは?」と思う人がいると思います。私もそう思っていましたからね。
しかしながら結果が大敗だったことを受けて「ブレグジット自体がなくなるのでは?」といった考えも生まれています。
また下院での激しい対立を受けて「さすがにハードブレグジットはないだろう」と思ったのかもしれません。
詰まるところブレグジットは、足元が見えない綱渡りのような非常にリスキーなところで動いていると言えます。
市場もどう反応していいのか不透明なように見えます。
ブレグジット期限までは、あと2ヶ月と10日あまりです。リスクオフ要因と捉えていいと思いますが、日が近づくにつれて混乱も大きくなります。
まずは1月17日のメイ首相の不信任案の行方を確認し、今後もブレグジット関連から目を離さないようにしましょう!
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