FXのメリットにもデメリットにもなるスワップポイントの考え方と上手な獲得方法
最終更新日: 2019-3-26
1分でわかるこの記事の内容
そもそもスワップポイントって何?
FXのメリットを調べると「スワップポイントがもらえる!」という言葉を目にします。
確かにFXでは、ポジションを保有しているだけでスワップポイントというお金をもらえます。
「1日数円程度でしょ?」と思われるかもしれませんが、これがバカにできません。
1万通貨だとしても1年間で40,000万円~50,000円ほどの利益になる通貨ペアも存在します。
メリットでは触れられませんが、スワップポイントは逆のポジションを持っているとマイナスになることもあります。画像だと青く表示されている所ですね。
ドル円であれば、売りポジションを1日1lot保有していたら66円払わないといけません。1lot毎に66円ですから10lotで660円です。
スワップポイントは上手く使えば利益になりますが、逆に損失になるケースもあります。
「たかが数円~数十円」と考えずに今回は、スワップポイントについて深く掘り下げてみましょう!
スワップポイントとは金利差相当額のこと
そもそもスワップポイントって、何なのでしょうか?
スワップポイントとは、日本語で言うと金利差相当額のことです。
FXでは、基本的に2つの通貨を売買しています。通貨ペアと呼ばれていますね。
通貨ペア間の金利を埋めるのがスワップポイント
ドル円を例にあげると、ドル=アメリカと円=日本で2つの国の通貨を売買しています。
ところがアメリカと日本で、政策金利に差が生じます。
- 政策金利とは:その国の中央銀行がお金を融資する際の金利。
日本は超低金利といって、長らく0.10%で推移しています。しかしアメリカは2015年末から徐々に利上げを繰り返し、現在2.50%まで金利が上昇しています。
基本的には、各国で政策金利が違います。その差を埋めるのがスワップポイントなんです。
スワップポイントはこうして発生する
基本的に金利の低い通貨で、金利の高い通貨を買うとスワップポイントをもらえます。差分がもらえる訳です。
逆に金利の高い通貨で、金利の低い通貨を買うとスワップポイントを支払うことになります。差分を支払う訳です。
ドル円でいえば、買いポジションを入れる=円を売って、ドルを買っているのでプラススワップですね。
売りポジションを入れる=ドルを売って、円を買っているのでマイナススワップになります。
ここでは何となくでも良いので、なぜもらえるのか?なぜ支払うのか?を理解しましょう(๑´ω`๑)♡
実際にスワップポイントを得るには?
スワップポイントの仕組みが分かったところで、では実際にどうしたら得ることができるのでしょうか?
1日の増減は少なくてもスイングトレードのような中~長期トレードの場合は、大きな額になりますからね。
DMMFXの「スワップポイントについて」を参照しています。
各営業日のクローズ時点とは、各営業日の終わりの時間です。基本的にFXは24時間取引可能ですが、FX会社には約1時間ほど取引できない時間が設けられています。
どのFX会社もほぼ同じです。DMMFXでは、翌5時59分がクローズ時点となります。
クローズ時点でロールオーバー(翌日に持ち越し)した場合のみスワップポイントが付与されます。
なので私のように、その時間を跨がないようなデイトレーダーやスキャルピングトレードの方にはスワップポイントは関係なくなりますね。
逆にクローズ時点を跨いでトレードする人には、毎日必ず付与されるのがスワップポイントです。
木曜日はお得?まとめてもらえる日
上記の説明を見ると「トレードできない土日はもらえないの?」と思ってしまいます。でも安心してください。
土日でもらえなかった分は、基本的にどのFX会社も木曜日にもらえます。
なので図のように水曜日から木曜日にかけてロールオーバーした場合、木曜日に土日分と合わせて3日分付与されます。
3月21日のように木曜が祝日だった場合は、水曜など前後する場合もあります。
FX会社によって違いもあるので、詳細は各社の公式サイトを確認しましょう!
マイナススワップポイントの考え方
どうしたらスワップポイントが付与されるか?そのタイミングまでわかったと思います。
しかしもらえるだけではなく、ポジションによってはマイナスになるのもスワップポイントです。
特に長期トレードでマイナスポイントが付くと毎日支払いをすることになるので、メンタル的にも良くありません。
あらかじめ損失として計算に入れよう!
長期トレードでマイナススワップポイントが付く場合は、あらかじめスワップポイントでの損失分を計算しましょう!
各社スワップポイントを公開しているので、直近のカレンダーを参考にしましょう。
DMM FX|FX/CFD取引のDMM.com証券
例えば「ドル円の売りポジション(1lot)を1ヵ月ほど長期トレードする」と考えた場合、1日のマイナススワップは66円ですから1ヵ月で1,980円の損失が出ることになります。
1,980円ということは、1lotだった場合「19.8pips」円高に動かないと最終的に利益が出ません。逆に1ヵ月でそれ以上円高に動けばプラスが出る訳です。
1ヵ月あれば19.8pips動く可能性は多いにありますので、最終的なボーターライン・損切りラインと考えるのが良いかもしれませんね。
スワップポイントは変動することもある
基本的には、政策金利の変更がなければスワップポイントは大きく変わりません。利上げ・利下げのことですね。
しかしスワップポイントには、超短期金利が影響しているので日によってスワップポイントは変動します。
また為替レート影響や年末年始・年度末などの資金需要の時期にも変動することがあります。
長期トレードの際は、チェックが必要ですね(✻´ν`✻)
各社スワップポイントを比較してみた
ここまで読めばスワップポイントのことをほぼ理解できたと思います。
そしてスワップポイントは、各社FX会社が決めています。FX会社によって違いがあるので、見比べてみましょう!
比較の為、各社同日のスワップポイントを参照しています。
買 / 売 | ドル円 | ユーロドル | ユーロ円 |
---|---|---|---|
DMMFX | 66 / -66 | -82 / 82 | -1 / 1 |
SBIFX | 83 / -84 | -100 / 98 | -10 / 8 |
インヴァスト証券 | 45 / -115 | -1.3$ / 0.6$ | -45 / -25 |
GMOクリック証券 | 72 / -75 | -95 / 92 | -12 / 11 |
かなりバラつきがあるのがわかると思います。
DMMFXのように買い・売りが同様のスワップポイントが付いている会社もあれば、SBIFX・GMOクリック証券のようにマイナススワップが少し大きい会社もあります。
インヴァスト証券のユーロ円を見てください。こちらは両方マイナスになっています。
スワップポイントは売買どちらでもマイナスになることもある
通貨ペアの金利差を埋めるためにスワップポイントがあるので、どちらもマイナスはおかしな話です。
しかし時と場合によっては、両方がマイナスになることもあります。
実は私たちが何気なくしているロールオーバーには、少なからずコストがかかっています。
通貨ペア間の金利差がほぼない場合、このコストだけがFX会社にかかるため両方マイナスになることがあります。
SBIFX・GMOクリック証券のマイナススワップが多いのは、そのコストを賄うためです。
逆にDMMFXは両方同等のスワップポイントが付与されますが、他のFX会社にくらべると付与額が少なめです。これはプラスからもマイナスからもコストを引いているからだと考えられます。
もちろん時期によって変動はあるので一概にどちらが良いとも言い切れませんが、スワップ1つでもこれだけの差があります。
アービトラージ(サヤとり)で利益を出せる
FX会社によって、これだけスワップポイントにも違いがあることがわかりました。
でもちょっと待ってください!
DMMFXで1lot保有しても、SBIFXで1lot保有しても「同じ価値なのにスワップポイントが違う」ということは…アービトラージができるということです!
上の表を参照しながら、SBIFXでドル円「買いポジションを1lot」持ったとします。この時のスワップポイントは、+83円です。
今度はDMMFXでドル円「売りポジションを1lot」持ったとします。この時のスワップポイントは、-66円です。
するとどうでしょうか?スワップポイントの差分で1日+17円の利益が出ます。
為替変動による利益と損失は、両建てしているので2つのポジションで相殺されます。
ということは、ノーリスクでスワップポイントの利ざやを得ることができます。これはアービトレージ(さや取り)と呼ばれる立派なFXの手法の1つです。
アービトラージについて詳しく書いた記事↓
上記はドル円で説明したので17円という利益でしたが、高スワップポイントのマイナー通貨で行ったらどうでしょうか?
トレードをメインとしたマイナー通貨の取引はオススメしませんが、アービトラージなら話は別です。
アービトラージであれば、為替変動が関係ないため再現度が高いのです。そしてノーリスクにも関わらず、違法性なトレードでは一切ありません。
すでに多くのトレーダーが行っている手法ですからね( ・`ω・´)キリッ
アービトラージをするためには2社以上のFX会社が必要
もちろんアービトラージをするには、2社以上のFX口座を持っている必要があります。
そして前述した通り、スワップポイントは変動することがあります。
アービトラージは長期保有が前提ですが、その時折でベストは通貨ペア・FX会社の組み合わせも変わることがあります。
柔軟に対応できるように、あらかじめ複数のFX口座を持っていた方がいいですね。
上で紹介したDMMFX・SBIFX・GMOクリック証券のほかにもヒロセ通商やFXTFも高スワップで人気があります。
以上5社の口座開設バナーを貼っておきますので、まだ口座を持っていない方はぜひこの機会に作っておきましょう!(๑´ω`๑)♡
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コメント (2)
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1. 柚
スワップの記事ありがとうございます。
とても勉強になりました。
マイナススワップを先に考えて損切りなど計画しながら取引していきたいと思います。 -
2. メイ
>柚さん
はい!記事を書く良いきっかけとなりました(✻´ν`✻)
頑張ってください!