新型コロナウイルスの影響で円が買われる(円高になる)理由
最終更新日: 2020-2-19
なんでリスクオフで円高ドル安になるの?
新型コロナウイルスが日本でも猛威を振るっていますね。
コロナウイルスの被害拡大は、リスクオフ=投資家に不安感が広がっている状態に繋がります。
リスクオフになると為替相場では、どの通貨ペアでも円が買われます。ドル円相場も1月末に被害が拡大してから円高ドル安が進みましたね。
というトレーダーがほとんどだと思います。
これからも新型コロナウイルスでのリスクオフは継続します。そしてリスクオフ要因は、コロナウイルスだけではありません。これを機にしっかりとした知識を得てましょう!
「円=安全通貨」という考え方
前述した通り、感染症の被害拡大以外にもリスクオフ要因はあります。
- 世界経済の後退(特にアメリカ)
- 戦争などの対立
- テロ
- 地震やハリケーンなどの天災
- コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症の被害拡大
為替への影響が大きく日々私達が意識しているのが、アメリカ経済ですよね。
月に一度発表される米雇用統計はその代表であり、結果次第で売りにも買いにも大きく動きます。
年末からリスクオフ要因が多い
やっと落ち着きつつありますが、アメリカとイランの中東問題も大きなリスクオフ要因でした。
「戦争が起きるかも」という不安は、市場に大きな影響を与えます。どこかの米中貿易摩擦も軍事的な対立ではないですが、ここに分類されます。
日本ではテロが起きないが海外は珍しくない
2月18日もパキスタンでテロが起きました。南アジアやアフリカでは、テロが起きることも珍しくありません。
また2001年のアメリカ同時多発テロ時もドル円相場は暴落しました。
円は世界から「安全通貨」と見られている
ではなぜそんな時に円が買われ、円高ドル安になるのでしょうか?
それは日本の円が世界から見て「安全通貨」と見られているからです。
- 安全通貨とは:世界のどこかで危機や混乱が起こった時に買われる通貨。地政学的リスクに関連性のない通貨。経済的に関連性のない通貨、中立国の通貨、大国(基軸)の通貨など
避難通貨とも呼ばれていますね。簡単に言うと円を買ってるというよりも「安全・安心を買っている」というニュアンスの方が近いです。
先も述べた通り日本ではまずテロは起きません。どこかの国と戦争を起こすことも考えづらいですよね?
昔は「有事のドル買い」なんて言われていましたが、現在は「リスクオフの円買い」が色濃く出ています。
もちろんドルも安全通貨ですので、両方買われてドル円相場があまり動きがないという状況が近年の相場ですね。
キャリートレードの巻き戻しでより円高に
正直FXトレーダーでなかったら「円が安全通貨だからリスクオフになると円が買われる」という認識だけでOKです。
でもFXトレーダーやこれからなろうとしている人であれば、その先にある真実も理解してください。
実はリスクオフの際に円が買われる理由は、もう1つあります。それがキャリートレードの巻き戻しです。
- キャリートレードとは:金利の低い通貨で資金調達して、金利の高い通貨で運用して利ザヤを稼ぐ手法
金利の低い通貨とは、円のことを指します。金利の高い通貨は、マイナー通貨などですね。
簡単にいうとリスクオンやリスク先行の相場では、金利が高くてリスクが高い通貨や金融商品に手を出していこう!というトレードです。
逆にリスクオフや世界的に危機感が高まる相場では、キャリートレードをやめて反対に円に戻す動きが働きます。
投資家心理とキャリートレードの巻き戻しで二重の効果
リスクオフの相場でリスクが高い取引をしていたら、何かあった時に大ダメージですよね?だからそういったリスクを一度手放して、安全な円にしておく動きが働きます。
では円に戻された資金はどうなるでしょうか?他の投資先があればいいけど、今のように世界的にリスクが高い状況だとどこにも投資する先はなく、円に戻した時点で滞留することが多いです。
なので円高ドル安になった動きは戻りづらく、そこに投資家心理からの円買いも加わって余計に円が買われます。
過去の有事の際は、いずれも円高ドル安に動いています。
- 2008年10月 リーマンショック
- 2011年3月 東日本大震災
- 2011年9月 スイスショック
- 2015年8月 チャイナショック
- 2016年6月 ブレグジット
過去のリスクオフ時には、全て安全通貨である円が買われています。
逆に過去の出来事で円が買われていることからも、現在の投資家心理として「何かあれば円が買われる」という意識が刷り込まれているとも言えますね。
FX初心者であるあなたもキャリートレードを知らなくても、何となく因果関係は理解していたはずです。
この記事を通してより仕組みを理解しておけば、リスクオフの強弱も図れるようになりますよ(✻´ν`✻)
コロナウイルスショックはあるのか?
こうして過去のリスクオフを見ると「コロナウイルスでもこの先大きな円高になるの?」と不安になりますよね。
しかし今後のコロナウイルスによる為替への影響は、「そこまで大きくないのでは?」と私は考えています。
- 感染率は高いが致死率がそこまで高くない
- WHOの見解が一定の枠を超えない
- ピークは2020年3月~4月
被害拡大のピークは2020年3月~4月となっているので若干影響も大きくなる可能性がありますが、「新たなニュースが出る→円が買われる」の小幅な動きを周期的に繰り返すだけだと考えています。
というのも感染症の被害拡大は、リーマンショックのような銀行の破産とは違うからです。一気に被害が広がる訳でもないので、春先まで今のような影響が続きます。
なので、コロナウイルスショックのような瞬間的な大暴落は考えづらいです。今後爆発的に日本で被害が広まれば…可能性はゼロではないですけどね。
FXトレーダーであれば「なぜ?」を明確にするクセをつけましょう!しっかりと自分の中で理解することは、トレードの根拠になるし自信にもなります。
また今のような相場を経験しておけば、今後のリスクオフの時に有利にトレードできるようになりますよ(๑´ω`๑)♡
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コメント (2)
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1. 匿名
勉強になりました!ありがとうございます^_^
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2. メイ
それはよかったです(๑´ω`๑)♡