2020年後半のドル円相場を予想!アフター・コロナのシナリオ想定
最終更新日: 2020-5-26
コロナ第1波が世界で一段落した特殊な期間である
通常であれば、私は為替予想記事を書きません。先々のシナリオ(展望)を想定することはあっても、為替を予想すること自体意味のないことだと考えているからです。
FX初心者さんがよく勘違いしている点↓
しかし今年は、2月~5月にかけて新型コロナウイルスという前代未聞の感染症が世界中で猛威を振るいました。様々な業界・業種に影響を与えた訳ですが、為替相場もその1つです。
ドル円相場は、コロナ禍の影響を受けて昨年の年間ボラティリティ(値幅)を優に超える動きを見せました。そして、この影響は今後も続いていきます。
私たちFXトレーダーは「今後も変わらずトレードをしていく」訳ですが、感染症がこれだけ世界に広がることなんて私は想像していませんでした。困惑しているFX初心者さんも多いと思います。
今回はそんな今後の相場を不安視しているトレーダーさんへ向けて、ドル円相場をメインに2020年の後半で起こること・どういった動きがシナリオとして考えられるのか?を解説します!
世界中の投資家にとってもコロナは初めての経験だった
なぜこれほどまでに新型コロナウイルスの影響で為替相場は動いたのでしょうか?
私は緊急事態宣言が出される前から一貫して「コロナ禍はリーマン・ショックを上回る」とブログにも書いてきましたが、そんな出来事は世界中のトレーダーにとっても初めてだったからです。
4月3日に未来を想定した記事↓
コロナに直面した2~3月の投資家心理
実際あなたも身の危険を感じて、外出を控えマスクをかけて自粛をしたはずです。
リーマン・ショックを経験したことがあるプロの投資家でさえも、これだけ世界に広がる感染症なんて初めてのことだったのです。
「不安が不安を呼ぶ」為替相場ではよくあること
人々にとって初めてのことだったので、日本でも様々なデマや誤報が飛び交いました。
- コロナにはヨーグルトが効く
- 気温が高くなれば流行らない
- 5Gがコロナを拡散させる
どれも科学的根拠もなく、普通に考えればデマだとわかるようなことですよね。でもパニックとなった人たちは、こういった情報に流され信じてしまうこともあります。
実は為替相場でも、これと似たような出来事がしばしば起こります。
為替相場の場合はデモとは違いますが、上記のように不安になったトレーダーが、
基本的に為替相場が動く仕組みは、このトレーダー心理の連鎖です。
ほとんどのニュースや指標の時は、ある程度まで動くと「そろそろ売り(買い)が止まりそうだな」「〇〇円までは越えないな」という心理が入るため、一時的な動きにしかなりません。
しかしコロナ禍の場合は、冒頭にも書いたように前代未聞の事態でした。「どこまで動くかわからなかった」というのが本音だと思います。
私も漠然と「100円は割らないだろう」とは思っていましたが、10円以上も下げるとは2月当時は思っていなかったです。
2020年後半のドル円相場は円安ドル高になる?
では、2020年後半のドル円相場はどのようになるのでしょうか?結論から言えば、円安ドル高に動く要因が多いです。
恐らく今後出てくる為替予想も2020年後半は、円安ドル高になるという見方が多いと思います。それには大きく3つの要因が上げられます。
2020年後半は円安ドル高になる3つの理由
- コロナ禍への経済対策と立て直し
- 米大統領選挙
- 悪い円安の進行
日本でもそろそろ10万円給付金の申請書類が発送されるころだと思います。各国に比べると日本の経済対策は小さいですが、すでにアメリカやドイツなど4月のうちに給付(ダイレクトペイメント)されている国もあります。
日本でも持続化給付金の範囲が拡大されたり、すでに120万件・6,000億円が支給済みとなっています。
もちろん経済がすぐに元通りになる訳ではないので、景気の鈍化は免れません。しかし、こういった経済対策を各国が行うことによって、プラス要因の下支えにはなります。
5月に発表される経済指標は、軒並み悪いはずです。しばらくは悪い経済指標から上値は重そうですが、今後も積極的に経済対策が行われていけば徐々に上向いてくるはずですね。
直近2回の大統領選挙時は10円を超える円安が起きている
そして今年の一番のビッグイベントは、11月に投票される米大統領選挙です。
共和党のトランプか民主党のバイデンか
今回はトランプ大統領が続投になるか?ジョー・バイデン氏が勝つかのか?すでに一騎打ちの戦いは始まっています。
そして前回2016年と前々回2012年の大統領選挙時は、8月に行われる共和党全国大会から翌年1月の就任式までの間に2連続で10円以上の円安ドル高になっています。
過去3回の選挙時のドル円相場まとめ↓
2016年トランプ大統領就任時は19.12円のボラティリティ、2012年の前バラク・オバマ大統領再任の時は14.45円の円安ドル高です。
それほど「新しい大統領が掲げるマニフェスト」への期待感からドルが買われる傾向が強いです。これは再任の場合でも同じような傾向がみられます。
またトランプ大統領の人柄は、この4年であなたも知ったと思います。現在はバイデン氏有利と見られていますが、選挙に向けて大きなマニフェストを掲げる可能性もあります。
「悪い円安」とは?
そして3つ目にあげたのは、現在もじわじわと進行している悪い円安の影響です。これは先日書いたMMT(現代貨幣理論)にも繋がる話です。
MMT(現代貨幣理論)について詳しく解説↓
この数か月間、コロナ禍が進む中で「リスクオフなのに円安が進んでいる」という有事の円買いが有効ではない期間がありました。これは、日本円が安全通貨ではなくなることを意味しています。
コロナ禍で浮き彫りになった↓
コロナ禍で忘れ去られようとしていますが、日本の2019年10~12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、5四半期ぶりのマイナスを記録しています。
GDPが5四半期ぶりのマイナス
これはコロナの影響ではなく、日本の消費税アップによって消費が落ちたからです。2020年1-3月期四半期別GDP(速報値)もマイナスとなり、2期連続=リセッション(景気後退)突入という状況です。
もちろん3月ともなればコロナ禍の影響も受けてはいましたが、これで3期連続のGDPマイナスがほぼ確定しています。
それでもまだ国が国債を発行し、日本銀行がそれを購入することで財源を確保しようとしています。円の価値は、下がる一方で過度なインフレを引き起こす可能性もあります。
今はまだコロナ禍の注目が大きいですが、今後の日本の景気や財源確保は確実に大きな注目を集めることになります。リスクオフの円買いは、今年中に消滅する可能性さえありますね。
2020年後半の大筋は円安ドル高だが円高要因もある
最初に予想ではなくシナリオ想定と書いたのは「年末にかけて円安ドル高だ!」と決める付ける訳ではなく、「円安になったらどうする。円高になったらどうする」と今のうちから自分のトレードを考えてほしいからです。
漠然とした予想だけなら誰でもできます。しかし私たちは予想屋ではなくFXトレーダーな訳ですから、想定を元にトレードで利益を出さなければ全く意味がありません。
コロナ第2波や米中関係は円高要因
そして3つの理由から大筋は円安ドル高となりそうですが、局所的に円高要因が起きたり、コロナ第2波が来ることも想定できます。
シナリオを想定しながら柔軟な発想をして、これからのドル円相場に臨むようにしましょう!
正直2020年後半は、為替が大きく動く年だと感じています。動く=チャンスがあるということなので、今のうちから準備をしましょう!
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コメント (3)
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1. AWFXclubリーダー#おじさん
FXを勉強始めて1年弱ですが、非常に中身の濃い1年になるのは間違い無さそうです。現時点で一つ分かったことは、人の心理と為替は非常に関係があるということ。何らかの要因から強気になったり、不安になったりと。面白いですね。
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2. 匿名
参考になりました!
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3. メイ
>AWFXclubリーダー#おじさん
本当そうですね!今年はコロナ禍でみなさんが普段とは違う生活となりましたが、為替の視点や大衆心理を学ぶには物凄く適切な時期だったかなと思います(✻´ν`✻)