甘利経済再生担当大臣が辞任で円高になる理由
最終更新日: 2016-1-29
甘利大臣の辞任直後、円高に動く為替相場
甘利経済再生大臣が建設会社から現金を受け取っていた事件で辞任してしまいました。安倍政権のキーマンだっただけに、政権基盤が揺らぐのではとの連想で為替相場は円高進行しています。
経済指標も何もない中で、急に米ドル/円が動いたのでビックリしました。ちょうど119円に向けて上昇トレンドチャレンジしていた時だったので、「えっ!?」と思ったら甘利大臣辞任の話。(✻´ν✻)
政局混乱はその国の政治経済が混乱することですから、基本的には通貨安要因になることが普通。特に通貨価値を守らなければいけない新興国は、大臣辞任や政治不安は通貨安。ところが日本円の場合、自国の大臣辞任なのにリスクオフ(リスク回避)の連想が働いてしまいます。
リスクオフは、利率は良いけどリスクのある資産を売る動き。日本円はリスクオフ時に買われる典型的な資産。そのため、大臣辞任のニュースが流れた途端に大きく円高に。
甘利大臣は安倍首相と二人三脚で経済成長戦略を担ってきた政権の重鎮。経済財政・税金・TPPと政権の中でも、経済・財政分野のメインパーソンだったので、特に海外市場に与える影響が大きそうです。
日本人的には、大臣の辞任なんてよくあること的な発想になりがちなんですけどね。 第2次安倍政権中に辞めた閣僚の中で、間違いなく甘利大臣は大物。他の三人は、小渕優子経済産業相、松島みどり法相、西川公也農林水産相です。
ここで海外投資家が考えること(๑´ω๑)♡
では甘利大臣の辞任で海外投資家が考えることを書いてみます。
- 安倍政権が危ういのではないか
- アベノミクスの行方は
- TPPや消費税問題などの処理は
など、最初は株価上昇・円安進行で、アベノミクス効果がもてはやされていたのに、今は失速気味ですから、ここにきての甘利大臣の辞任は痛いですね。
さらに政治家の献金疑惑は常にあるもの。問題はなぜここでバレたのかということなんです。この種のスキャンダルは政権が強固な時はもみ消されがち。そう簡単にオモテに出てきません。今回の甘利大臣の件も、突発的に1回だけではなく常習犯な匂いがします。清廉潔白な政治家は、集金しなくてもお金があり余っているスーパー資産家だけでしょう。
つまり、今回のスキャンダルは安倍政権の不安定さが出てきたということ。これまではあまり考えなくて良かった政治不安を頭に入れておかなくちゃいけません。
FX会社で情報提供してくれるニュース会社の人には感謝です。下落の原因が分からないと不安ですから。(✻´ν✻)
日銀がマイナス金利発表後のドル円の動き
この記事を書いている途中で日銀が追加緩和策としてマイナス金利の導入を発表しましたね。
マイナス金利についての解説は明日以降の記事で説明します。