12月に大詰めとなっているアメリカ政府が抱えている問題をわかりやすく解説
最終更新日: 2017-12-6
アメリカは様々な問題をかかえている
「12月に入り少しは落ち着くかな?」と思われたドル円相場ですが、今週も方向性が見えてきません。
4日(月)に一時113円台まで突入しましたが、現在112円台前半まで下がってきました。111円台もすぐそこですね(´×ω×`)
米税制改革については、私のブログでも何度か取りあげてきたので時間の経過によってドル円相場に影響を与えるのはご存知だと思います。
米税制改革の日程などについてはこちら↓
それ以外にもドル円に影響を与える要素が増えてきました。
米税制改革以外にもタイムリミット付きのものもあります。年末を迎える前におさらいしておきましょう(✻´ν`✻)
ドル円に影響を与えるアメリカの要因
- 米税制改革の進捗・期待感
- 米暫定予算の期限
- ロシアゲート疑惑
- トランプ大統領のエルサレムをイスラエルの首都にする発言
- 対北朝鮮との挑発合戦
主要なものだけでも5つあります。8日(金)の雇用統計を含めば6つになりますね。
そしてもう一度「5つの要因」を見返してみてください。
米暫定予算は致し方ないとして、それ以外の4つが「トランプ大統領だから発生した要因」であることがわかります。
今年は1年中トランプさんに振り回された気がします
税制改革は米経済にとってプラスな面が大きいですが、それ以外は特にトランプ大統領の姿勢や資質に関わってくる部分ですね(´×ω×`)
前にトランプ大統領の支持率について書いたことがありますが、彼の支持率は「個性や性格で低下している」というのが納得できますね。
最新の世論調査では支持率33%↓
では1つ1つ、円高・円安どちらの要因となるのか?解説していきましょう!
円安ドル高要因は米税制改革まかせ
先に結論からいうと5つの要因の中で円安ドル高要因となるのは、米税制改革への期待感のみです。
11月の末から米税制改革への期待感が、なんとかドル円の底を支えてきました。
5日(火)にマコネル上院院内総務が「両院協議会で法案を一本化するために今週中に採決を行う」と発表しました。
「○日までに~」というニュースが年内成立へ向けて、どんどんタイトになっています(´×ω×`)
これを「まだ3日あるから大丈夫」とみるか「年内成立は厳しい」と見るかはさておき、切羽詰まってきているのが伝わってきます。
暫定予算の期限を12月8日から22日or30日へ先送り
9月に先送りした米暫定予算の期限が8日(金)に迫っています。これをそのままにしておくと9日から政府機関閉鎖という最悪な事態を引き起こしかねません。
米暫定予算について解説↓
米下院共和党指導部は、閉鎖回避に必要な暫定歳出法案を2週間の猶予がある22日までにしようと検討していました。
その後ライアン米下院議長が「22日まででなく30日までにする」との協議に合意しました(´×ω×`)
こうなってくるとかなり末期です。1つの事柄に関して、さまざまな情報が出てくると場が混乱し始めます。
デフォルトだけは回避しないといけない
最悪のシナリオとしてデフォルトもありますから暫定予算に関しては仕方ありませんが、12月のアメリカは非常に分かりづらいですよね。
先送りされている限りはドル円への影響は少ないですが、税制改革の期日に絡んでくるのが厄介ですね。
再燃するロシアゲート疑惑の焦点
そして今年何度もドル円を急落させたロシアゲート疑惑です。もちろん円高要因です。
12月3日(日)にトランプ大統領がTwitterで「フリン前米大統領補佐官は、FBIに嘘をついたから解任した」と発言しました。
I had to fire General Flynn because he lied to the Vice President and the FBI. He has pled guilty to those lies. It is a shame because his actions during the transition were lawful. There was nothing to hide!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年12月2日
これがまた火種となっています。
なぜなら「フリン氏がFBIに偽証したことをトランプ大統領は知っていたの?」ということになるからです。
また「フリン氏にロシア側と接触を支持したのは誰なのか?」ここも焦点になります。これがトランプ大統領なのか?誰なのか?だんだんと真相が見えてきていますね。
年内の動きは少ない可能性が大きい
まずは8日(金)の雇用統計ですが、市場予想を上回っても影響は一時的だと思われます。下回った時の円高の要因の方が強そうですね。
そして税制改革が年内にまとまったとしても、減税への期待感はすでに現在反映されている部分が大きいです。逆に法人減税が来年ではなく再来年からであった場合、余計に円安要因は弱まりそうです。
来週はFOMCを控えているためイベントが目白押しですが、円高・円安に両方に対して積極的になれる要素は少ないかなと思います。
このまま今の112~113円の間のまま年を越すのも少し寂しい気がしますね(´×ω×`)