2020年4月6日週のFX収支は「ノーポジ」ボラ収縮はドル急落の予兆か?
最終更新日: 2020-4-12
米3月雇用統計後もドル円相場の動きは限定された
首都圏では、週末外出自粛が始まって3週目ですね。
FXトレーダーは家にいる機会が前から多いですが、どこも自粛であなたもちょっと息苦しい週末を過ごしているかもしれません。
さて今週のドル円相場は、そんな自粛ムードを象徴するかのようにボラティリティー(値幅)も小さく限定された動きとなりました。
2月24日週から3月23日週まで平均5円のボラがありましたが、今週は週間ボラが約1.2円。先週も約1.8円と、少し動きが変わってきたことに注意してください。
動きが変わった=投資家心理が変わったということです。
今回はその点も踏まえながら、今後のドル円相場についても解説します。
日本の緊急事態宣言でほぼ全ての悪材料が揃った
すでにあなたもご存じの通り、4月7日(火)に安倍首相は7都府県を対象にして緊急事態宣言を発令しました。効力はGW最終日の5月6日(水)までですね。
これによって主要国のほぼ全てで緊急事態宣言が出され、対策がとられたことになります。
海外からは日本での感染者増加の歯止めになるとの期待から、相場の不安は少し和らいだ形になりますね。
すでに日本でも緊急事態宣言が出ることは明白であったため、為替への影響は限定的でした。
アメリカのダメージは経済・死者数共に大きい
そんな中で発表された米・新規失業保険申請件数は、2週連続で600万件を突破しました。直近3週間での合計は、1,600万件を越し歯止めの予兆が見られません。
また9日(木)に発表されたミシガン大消費者信頼感指数も8年ぶりという悪い結果になり、108円半ばまで円高が進みました。
アメリカでの死者数は1日2,000人を超すようになり、計20,000人を越えました。イタリアを越し、世界で最も多い数になりましたね。
感染者数は1日3万人ペースで増えており、本日12日には全州が「大規模災害」の発生地として指定されました。
夏のハリケーンなどで大規模災害が出されることはありましたが、全州が指定を受けたは史上初のようです。アメリカは、それほど深刻な局面に立たされているということです。
どこかの国と違って、アメリカは正確に大きく報道をしていることから為替へのサプライズの影響は少ないです。
それでも今後経済の鈍化は否めず、対策を行うことでの問題も出てきます。
2008年のドル売り再来?FRBの経済対策を詳しく解説
今週のようにドル円相場の動きが少ないと「もうコロナの影響は大丈夫なのでは?」と勘違いしそうになりますが、そうではありません。
その1つの要因として、4月9日(木)にFRB(連邦準備制度理事会)があげた総額250兆円規模の経済対策があげられます。
この経済対策のポイントは、大きく分けて3つです。
- 中小企業は、民間の金融機関から1年間無利子の融資を受けられる
- 大企業・州政府は、FRBが地方債・社債を買い取る(リスクの高いダブルB格まで許容)
- 総額は2兆3,000億(約250兆円)と極めて異例な大規模
さらに会見でFRBパウエル議長は、「さらなる追加措置もいとわない」姿勢を示しています。これで終わりではない可能性が高いということですね。
アメリカは、日本と違い矢継ぎ早に対策を打ち立てています。それにより助かる企業や労働者も多いですね。
しかし上記対策によって、問題が出てくるのも事実です。それがバランスシートの急拡大です。
バランスシートについてはこちらで解説↓
FX初心者さんには少し難しいかと思いますが、FRB(中央銀行)が債券等を購入するとバランスシートは拡大します。
簡単に言えば、「国債・地方債・社債」つまり借金を国が大量に持つ=「肩代わりしてあげる」という流れです。
でも買い入れは、債権の価値を上げます。債権の価値が上がると金利は下がります。
今回FRBが買い入れ対象にしたダブルB格は、俗に「ジャンク債・高利回り債」と呼ばれる債権です。発表直後、社債と株価は上昇し、ダブルB格は直近10年で最大の上昇を見せたものもありました。
金利は低下すれば通貨も下がる
これは利上げ・利下げで何度もやったところだと思います。
基本的に投資家たちは、有利な金利=高い金利の対象へ投資したい訳です。
もちろん株式市場の関係もあるため一概に全てとは言えませんが、金利が下がればその国の通貨は売られる傾向が強いです。
そしてバランスシートを拡大させているFRBと日銀のバランスシート比率を見てみると、現在の動きはリーマンショック時と同じような比率の収縮を見せています。
これが何を意味するか?と言えば、リーマン・ショックのような急激なドル売りです。
FRBの資産買い入れ(バランスシート拡大)→日本とのバランスシート比率の縮小→金利の低下→ドル売り発生となり、リーマン・ショック後のように長期に渡り10円を超す下落を見せる可能性があります。
「必ず同じようになる」とはいいませんが、アメリカでは新型コロナの影響が拡大しており、これだけの経済対策をしても回復の目途は立ちません。
今週相場が緩やかだったからと言って安心しないでください。何かがきっかけとなってドルが急速に売られたとしてもおかしくない状況なのです( ・`ω・´)キリッ
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今週はノーポジ。チャンスを待つ時
今週始めは、米3月雇用統計の結果を受けて「もう少しドル売りが進行するであろう」と考えていました。
6日(月)こそ少し円安ドル高に動きましたが、その後はずるずると円高ドル安になりましたね。
月曜は基本的に様子見をすることが多いです。唯一9日夜に売りで入ろうか悩みましたが、今週の動きを見ていて不安になったのでノーポジとしました。
ドル円相場を見ていると上値の重さは否めません。
前述した通り、大きなドル売り=円高ドル安になる可能性も含んでいながらずるずると円高に動いていくシナリオが濃厚かと思います。
また米経済指標の悪い結果を受けてどこかで緊張の糸がきれた場合、またパニック相場に近いボラティリティーが生まれる可能性もありますね。
来週も15日(水)には、米小売売上高・米鉱工業生産の発表があり、16日(木)に米新規失業保険申請件数の発表があります。
4週連続で申請件数が増え、2,000万件を超えてくると数字のインパクトも大きいですし、悲観的なムードが進む可能性が高いです。
FRBの経済対策を受けて、長期金利や株価にも注意した方がいいですね。ドル売りのきっかけは、そちらからやってくる可能性もあります。
リーマン・ショック時のようなドル売りは仮説の1つですが、トレーダーである以上そうなった時に最大の利益が出せるように準備をしましょう!
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コメント (3)
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1. AWFXclubリーダー#おじさん
今週もお疲れ様でした。やはりノーポジですね。9日夜の急落時にTwitterされていたので売りに入ったかな?と思ってましたが、これまでのメイさんのトレードの傾向ではないような感じしてました。おじさんはまだルール模索中ですが、作るの楽しいですね。
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2. ナツ
今まで週間の値幅なんて気にした事ありませんでしたが自分的に凄く重要な事だと感じたので、最近つけ始めたトレードノートにメモを取る事にしました。
それにリーマンショック時は社会人成り立てで為替とは縁がなく、今の状況とその当時の状況を比べて、為替に与えるかもしれない可能性も示唆してくれていてまたまた勉強になりました、ありがとうございますm(_ _)m
1つ前の記事もなかなか一歩を踏み出せない初心者には良い意味できっかけになったんじゃないかと思います(というか自分に響きました笑)
今後もブログの更新楽しみにしています! -
3. メイ
>AWFXclubリーダー#おじさん
>これまでのメイさんのトレードの傾向ではない
するどい!今週チャンスなかったので本当に悩んだのですが、やっぱりやめておきましたね(✻´ν`✻)
>ナツさん
トレードノートすごくいいですね!響いたならとてもうれしいです(๑´ω`๑)♡
これからも為になる記事がかけるように頑張らないと(汗)