FXの自動売買について専業トレーダーはどう思っているか?裁量取引だけが全てではない
最終更新日: 2020-7-6
結論としてアリ!裁量取引が全てではない
質問箱で「自動売買についてどう思われますか?」と質問がありました。
結論から言えば、専業FXトレーダーから見ても「FXの自動売買はアリ」だと思っています。
私も現在はドル円メインの裁量取引(自分の考えによって判断する取引)だけを行っていますが、裁量取引だけがFXで利益をあげる方法ではありません。
またブログでも何度か、同期間の私のFX収支と自動売買の収支を比較してきました。
私の100倍のpips数を稼いだ自動売買↓
私の収支と自動売買を比較
期間:2020年5月19日(火)~2020年6月19日(木)
メイ | シストレ24 | |
トレード回数 | 8回 | 22回 |
勝率 | 50.0% | 86.4% |
平均利益 | +24.68pips | +332.77pips |
平均損失 | -9.23pips | -10.00pips |
合計pips | +61.8pips | +6295.4pips |
私も一応FXだけで生活している専業トレーダーですが、この差には驚愕です。
もちろん自動売買の良いところもあれば、悪いところもあります。なぜ専業トレーダーが「自動売買がアリ」というのか解説します!
なぜFXで利益を出すのは難しいのか?
「FXは9割が退場する」と聞いたことはありませんか?
統計をとった数字ではないですが、それほど多くの人が「途中で諦める」という比喩表現です。
なぜ多くのトレーダーがうまくいかないかと言えば、人間は感情に左右される生き物だからです。
人間は勝つと調子に乗り、負けるとムキになる
どれだけ屈強なトレーダーであっても、感情の一切を切り離してトレードすることはできません。
そういう私も少なからずトレードに感情が出てしまうことがあります。そしてFXや投資全般は、メンタルの影響を非常に受けやすいです。
まだFXをやったことがない人は、ゲームやスポーツで負けそうになった時のことを考えてみてください。
手に力が入り、失敗すれば破壊なんてことも…
緊張した場面では手に力が入り、自分の実力を出し切れなかった経験がありませんか?また勝負に負けて、手に持っていたものを投げたor壊した経験はありませんか?
ゲームやスポーツでもこれだけ感情が出ます。自分のお金を使ったFXの場合、もっと影響が出て当たり前ですよね?
負けたくない気持ちが更なる損失を生む
FXのメンタルについて解説するときに、よく登場するのがプロスペクト理論です。
プロスペクト理論・損失回避性についてはこちら↓
人間は同額の利益と損失の場合、感情の度合いは損失の方が大きくなります。
「1万円勝った喜び」よりも「1万円負けた悲しみ」の方が大きいのです。これはあなたにも私にも全ての人間に当てはまる傾向です。
このプロスペクト理論のせいで、FXでは「負けたくない」という気持ちが強く出てしまいます。その結果「損切りができない」「損失確定のボタンが押せない」といった行動に繋がり、負けてしまう人が多いのです。
自動売買は感情を切り離せるのが最大のメリット
FXは上記のようにメンタルの影響を受けやすい訳ですが、自動売買なら感情を切り離してトレードできます。
感情どころかあらかじめ決めたプログラム通りにトレードしてくれるので、トレードの指示を出す必要もありません。
自動売買が初めてだと「どこまでが自動で、どこが手動なのか?」正直わかりづらいと思います。私のブログでも紹介しているシストレ24で説明します。
自動売買(シストレ24)が自動で行ってくれるもの
- トレード(エントリー、決済)のみ
自動売買(シストレ24)でも手動で決められるもの
- トレード期間(開始~停止)
- 取引プログラム
- 通貨ペア
- 通貨枚数(lot数)
何から何までプログラム(シストレ24の場合ストラテジーと呼ぶ)任せではないです。
シストレ24では、自分で選んだストラテジーを自分が決めた取引額で好きな期間に動かすことができます。もちろんあなたが寝ている間や仕事中・外出中も動かすことが可能です。
感情が影響するトレード自体はプログラムに任せながら、期間や金額はあなたの裁量で決められます。
こちらが現在のシストレ24のストラテジーランキングです。3カ月集計を出しましたが、実現損益順に並んでいます。
「ストラテジーの中から何を選べばいいかわからない」シストレ24には5,000を超えるストラテジーが存在し、数の多さに最初は戸惑うかもしれません。
しかし今稼いでいるストラテジーのランキングが常に把握でき、ステータスではプログラムの特徴が細かく確認できます。
ストラテジーを使う前から「そのストラテジーが直近でどんなトレードをしたか?」の詳細を個別に確認することができます。CSVファイルでデータをダウンロードすることも可能です。
自動売買と聞くと「全部機械やAIに任せるのは不安」と考えていた人も多いと思いますが、トレード以外であなたの裁量が入る部分も多いのです。
自動売買のデメリット
感情に左右されることなく自動でトレードしてくれて万能なように見える自動売買ですが、もちろんデメリットもあります。
それは、為替相場の急変に対応しきれないことがある点です。
自動売買の場合、予め決められたプログラム=ルールに従ってトレードし続けます。なので、5分後に米雇用統計の発表が控えていても条件さえ満たせばトレードを続けるのです。
もちろん手動で稼働停止にすることは可能です。この辺りは自動停止になる訳ではなく、まだ進化の余地が残っていますね。
また突発的な要人発言などもプログラムには組み込まれていません。なので、自動ではあるものの動かす期間はあなたが裁量で決める必要があります。
相場が荒れそうな時や重要指標が控えている時は、あらかじめ稼働を停止しておいて対応しましょう!
ゼロから自動売買で始めて良いのか?
「未経験のFX初心者が自動売買から始めても良いのか?」全くFXをしたことがない人が、自動売買をやってもうまくいくのか?正直疑問に思っている人は多いと思います。
結論から言えば、自動売買の結果に裁量取引の経験は関係ありません。なので、ゼロから自動売買を始めることができます。
ただ専業FXトレーダーの立場から言わせてもらえば、裁量も少しは学んだ方がストラテジーを選ぶ目安や指針になると思います。
ゼロからなら両方やって比較するのが良い
裁量取引(自分で行う取引)を学ぶには時間がかかります。一方シストレ24をはじめとする自動売買は、ストラテジーを選ぶだけなので勉強時間が少なくて済みます。
「両方マスターしろ」とは言いませんが、裁量取引ではどのように取引するのか?どこでエントリーするのか?触りだけでも学んでおいて損はないです。
また裁量取引がうまくいかずに、自動売買に興味を持った方もいるはずですね。
裁量取引も自動売買も同じ為替相場で取引する訳ですから、2つ使って比べてみることでよりストラテジーの効果が実感できます。
近い未来で自動売買はもっと進化していく
あなたはゴールドマン・サックスをご存知ですか?
米金融大手のゴールドマン・サックスが抱えているトレーダーの人数は、2018年時点でたったの3人です。
10数年前までは500人規模のトレーダーを抱えていましたが、現在ではマシンラーニング(機械学習)・AI・自動売買に力を入れるためエンジニアを9,000人雇用しています。
自動売買・AIが進化してきたのは、紛れもない事実です。今後は経済指標もプログラム内に考慮されたり、この先私たちが使える自動売買もまだまだ進化します。
今のうちから裁量と自動売買の兼用をしたり、期間を分けて使うのも1つの手ですね!
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コメント (2)
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1. AWFXclubリーダー#おじさん
これは私見ですが、自動売買をやる前に裁量の経験は必要かなと思いました。メイさんも指摘されていましたが、ストラテジーを選ぶ際に役に立ちます。あと損切りしないのも多くありますので、自分で設定するとかしないといくら証拠金があっても足りませんね。メリット、デメリットを理解して上手く活用したいです。
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2. メイ
>AWFXclubリーダー#おじさん
ありがとうございます!私と同じ意見ですね(✻´ν`✻)
やはりFXの何たるかは裁量取引で少しでもいいから学んだ方が、自動売買の理解も早くなると思うんですよね。