数秒~数分の短期トレード「スキャルピング」のFX初心者向きのコツを解説
最終更新日: 2017-1-4
スキャルピングトレードって何?
スキャルピングとは小さな利益を積み重ねるタイプのトレードスタイルで、短時間に何度も売買を繰り返します。日本語では、超短期売買と呼ばれています。
スキャルピングという言葉は、インディアンの頭皮を剥ぐ風習が語源なんです。アメリカの先住民であるインディアンは、戦利品として敵の頭の皮を剥ぎ取っていました。
"Scalp"とはその剥ぎ取った頭髪のついた頭皮のことです。「薄く頭皮を剥ぐ」という意味から利益を薄く剥ぎ取るように稼ごうとする売買手法をスキャルピングと呼ぶ用になりました。
スキャルピングトレードの場合、数秒~数分の間で決済するスタイルなので、大きな利幅はとれません。利益確定も損切りもとにかく早くが基本になります。
上昇トレンドでも下降トレンドでも超短期で見れば上下を繰り返して進むため、トレンドに大きく影響されずに買い(ロング)でも売り(ショート)でも利益を狙えます。
秒単位の判断になるので、シストレなどの自動売買を利用している人も多いです。もちろん手動でスキャルピングトレードをしている方もいますが、かなりの判断力や精神力が求められます。
スキャルピングのメリット・デメリット
短期取引のスキャルピングにもメリットとデメリットがあります。まずメリットを以下にまとめました。
スキャルピングトレードのメリット
- 日をまたぐ取引が無いのでメンタルの負担が少ない
- 何度も取引を繰り返すので相場に対する経験を積みやすい
- 大きな動きがあった時に利益が出しやすい
- 逆方向に動いても早い損切りができるので安全
長い取引になると、寝ている間もポジションを持っている事になります。その間でも為替市場は動いていますので、気になってよく眠れないということがあります。
スキャルピングだと、その日の取引を終えてしまえばポジションを持っていないので何も気にする必要がありません。
また、何度もポジションをとるので似た失敗を繰り返しやすく、反省点が見つけやすいんです。もちろんポジポジ病になると大怪我をすることになるので少額で。というのが条件です。
難易度は高めですが、突発的なニュースで為替が大きく動く時に敏感に反応できます。中~長期取引をしていて「すでにポジションを持っていて新しくポジションを持てない。」ということがなくなります。
また基本的には相場に張り付いているので大怪我をする前に素早い損切りができるようになるのもメリットです。早い損切りを癖付けることでトレードスタイルを変えた時でも安全な取引ができます。
スキャルピングトレードのデメリット
- チャートに張り付いていないといけない
- 高い集中力と精神力が必要
- スプレッド分以上の値動きが無いとどんどんマイナスになる
- スマホだけだと素早い取引が難しい
スキャルピングのデメリットは、チャートに張り付いていないといけないのでFXをしている間は他のことができなくなります。
また、素早い判断と損切りをする精神力が必要になるのでかなり疲れます。体力勝負なところもありますね。ポジションを持って寝落ちなんてしたら。朝にとんでもないことになっているかも知れません。
スプレッドはドル円で大体0.3pipsですが、これはポジションを取る毎に発生します。つまり10回トレードすると、その間に3pips以上動かないと損をしてしまうので注意が必要です。
ネット環境も重要です。スマホだけだとチャートを見れなかったり、実際の為替市場と体感できるほどのタイムラグがあったりするので早いネット環境も必要になってきます。
FX初心者でもできるスキャルピングトレードのコツ
スキャルピングで利益を上げるには、数pipsの利益をコツコツと稼ぐことです。素早い損切りも求められるのである程度損切りのための資金の余裕が必要になります。
値動きが激しい時間帯の方が変動幅が広いので欧米市場が開いて為替市場の動きが活発な夜間に行うのが良いでしょう。
また、経済指標の発表直後などの一瞬で大きく価格が変動する時に入るのもありですが、難易度は高めです。
その通貨ペアでもスキャルピングトレードはできますが、ポンドなどの値動きが激しい通貨ペアが向いています。
しかし、ポンドだとスプレッドが広いためにスプレッド以上の値動きを予想しないといけないのでスプレッドの狭いドル円の方がやりやすいかも知れません。
特に対ポンドの通貨ペアは「殺人通貨」とも呼ばれるため、初心者の方はドル円で小lotから始めるようにしましょう(๑´ω`๑)♡
スキャルピングのコツをまとめると
- 損切り用にある程度の資金が必要
- 1度の売買では5~10pipsくらいを狙う
- 動きの激しい欧州時間~NY時間(日本では夜間)を狙う
- 指標発表時も動きは激しいが難易度が高い
- ポンド円はスプレッドが広いので初心者はドル円の少額から始める
損切りのタイミングは数pips動いた時にしましょう。損切りが遅れるとコツコツ稼いだのに一気にドカンと大損してしまうので注意しましょう。
FXのスキャルピング規制の問題
実は数年前に日経新聞で「FX売買の超短期取引に制限」という記事があげられ、スキャルピングトレードに規制が入るのでは?という噂が立ちました。
実はスキャルピングには規制が入る予定はありません。日経新聞の中身のポイントを整理すると以下の3つが書かれていました。
- 投資家に不利な価格で売買が成立する約定システムの是正
- 5分以内などの超短期の価格変動を予想する取引も禁止
- コンピュータープログラムでの自動売買を提供するFX会社の監視強化
1つ目は、ネガティブスリッページに関する物です。FXでは注文時にスリッページが発生して注文を出したタイミングから価格が滑ることがあります。
ここで、わざとスリッページを発生させてFX会社が不当に利益を得ているという話がありました。これを改善することで投資家の不利な部分を解消し、より安全に取引ができるようになりました。
2つ目のものがスキャルピング規制に関係しているように見えますが、よく読むと「価格変動を予想する取引を禁止する」と書いています
これはFXではなくバイナリーオプションに関する規制で、FXとは関係ありません。
3つ目は自動売買プログラムを運用するにあたり、システムトラブル時に投資家が大きな損害を負う可能性があるためです。専任の担当者を置くなどの体制整備を求め、より安全に取引できるよう規制が進みました。
これらは数年前の話です。現在では不正の話も聞かず、安全に取引できるので初心者の方でも安心ですね(๑´ω`๑)♡
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