日本が不利な日米通貨安競争の現状を解説
最終更新日: 2016-5-9
円安から円高への変化:日米通貨安競争
米4月雇用統計も終わり、次回利上げがいつになるのかはっきりしていません。そのため、アベノミクスによる長期の円安トレンドから円高トレンドに転換しています。
125円台から105円台への下落は、押し目なのか更なる円高があるのか正念場。日本の状況は大きな変化はなく、米国の状況がドル高容認からドル安へと変わっていることが大きいのでしょう。
つまり、円高というよりドル安と考えた方がいいと思います。日米共に通貨安を求めているイメージです(´×ω×)
世界経済が不調の中、米経済は好調で2015年12月に利上げの具体的な計画(2016年に4回行う)と決めたのに、どんどん利上げペースが鈍くなり、年2回に引き下げられるも未だに1回目の利上げも行われていません。
しかも、米大統領選挙はヒラリー・クリントトン氏とドナルド・トランプ氏の争いにほぼ決まり、特にトランプ候補はドル高に対する警戒感・FRBに対する不信感を表に出しています。
米国のGDP成長率も2015年後半から弱く、経済成長・景気回復には程遠い状況です。量的緩和の影響でお金の供給が増え住宅・株価は好調を保っているのに、製造業やサービスの実態は悪く、資産保有者と労働者の格差が広がる傾向にあります(´×ω×`)
「日本・欧州が通貨安を行う」=「米国のドル高」というここ数年の図式がくずれています。4月29日には、米国財務省が為替報告書で日本を監視対象に指定しました。
ユーロドルについても、ユーロ安ドル高のトレンドはストップして、横這いからユーロ高へとシフト。
米FRBはドル安方向
今後のドル安要因は以下が考えられます。
- 米景気がドル高の影響等で強さが見られない
- 米大統領選挙で、国内重視派のトランプ氏が躍進
- 米利上げは回数・利率ともに減っている
- 政治的なプレッシャーがかかりやすい
日銀の状況は現状維持
そして日銀も以下の理由で円高を止められない状況です
- インフレ目標達成は後倒し
- 量的・質的緩和を行っても効果に?
- マイナス金利も効果に?
- 日銀の金融政策は弾切れ
- 介入にもG20や米国から待ったがかかる
結果的にドル安円高が進行!日銀黒田総裁のバズーカ砲は弾切れ感がありあり。金利は下げられず。いくら緩和をしても景気が良くなった感はありません。
インフレ期待をあおっても労働者がどんどん高齢化していく状態ではお金の目詰まりは止まらず、逆にマイナス金利でタンス預金を増やしています。
米国の利上げについては、景気が良くならないと難しそう。また、5月26日・27日の伊勢志摩サミットに向けて日本では財政政策についての話題が出てくるはずです。
- 米景気関係の経済指標が良くなるのか?⇒利上げによるドル高復活
- 日本は大幅な財政出動を行うのか?
- 日銀黒田総裁に打つ手はあるのか?
上記のようなポイントに注意しながらドル円市場に注目しましょう(✻´ν`✻)
一蘭♡
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最後までお読み頂き、有難うごさいます♡それでは皆様御自愛下さい♡
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コメント (2)
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1. レックス
記事ありがとうございます。大変勉強になりました。
円高を「是正」するには、どう考えても政府主導の為替介入しか確実に実現できないかと個人的に思いますが、安倍首相は「為替介入はしない」のようなご発言をした以上、無理難問のようですね。このまま円高が続くと、トヨタなどのグローバル企業の収益計算にダメージを与えかねないかと考えますが、日本経済全体へのダメージについてはどう見ればいいのか、ご教授頂けますか。また、(私は上海の者で日本語は英語に続く第三言語で恥ずかしいですが)お金の目詰まりってどういう意味なのかもあわせてご教授頂ければ幸甚です。(辞書引いてもなかなかぴんとこなかったですので。。)よろしくお願いいたします。 -
3. メイ
>レックスさん
安倍首相の発言は4月のはじめでしたよね。「簡単に介入はしません」という風に私は受け取っています。他国との通貨安競争は避けないと世界が破綻してしまいますからね(´×ω×`)
日本経済全体へのダメージはそこまで大きく無いと思います。一時期1ドル80円台まで落ちたくらいですからね。だいぶ回復した方です。
お金の目詰まりは、そこでお金が留まっていることを言います。高齢者はなかなかお金を使わずに貯金に回して銀行やタンスの中などで眠ってしまっています。経済が国内で回らない為にどんどん悪化していくということです!