トルコ中銀が利上げ実行で政策金利が24%に!為替への影響を解説します
最終更新日: 2018-9-14
1分でわかるこの記事の内容
トルコ中央銀行が政策金利を24%に引き上げ
トルコは今年に入り何かと話題になっていますね。2018年8月に史上最安値を更新したばかりのトルコリラですが、昨日9月13日にトルコ中銀は政策金利である1週間物レポ金利を24%まで引き上げることを発表しました。
一気に6.25%も利上げしたトルコ中銀
暴落当初エルドアン大統領は「利上げはしない」と断固否定していました。
それもあって市場予想では「利上げがあっても3%程度だろう」との予想が多かったですが、一気に6.25%の利上げを行ったことにより為替相場も大きく反応しましたね(๑´ω`๑)♡
8月の暴落後少し値を戻したトルコリラでしたが、その後ジワジワとまた最安値近くまで下落していました。
なぜトルコリラが下落しているかの解説はこちらの記事↓
しかし今回の利上げ発表が市場予想を上回ったこともあり、トルコリラ円は18円台まで回復しています。
同じ利上げでも「アメリカの利上げ」とは、ちょっと意味合いが変わります。
今日はトルコの政情を踏まえながらトルコの利上げがどのように為替に影響してくるのか?を解説します(✻´ν`✻)
そもそも政策金利って何?1週間物レポ金利って何?
利上げのニュースを見て「1週間物レポ金利って何?」と思った方もいると思います。
一言で政策金利といってもアメリカは「フェデラルファンド(FF)金利」と言ったり、国によって政策金利に用いている指標が違うんです。
主要国の政策金利を一覧で見てみましょう!
国名 | 政策金利名 |
---|---|
日本 | 日銀政策金利 |
アメリカ | フェデラルファンド(FF)金利 |
ユーロ | ECB政策金利 |
イギリス | 準備預金金利 |
中国 | 1年物貸出基準金利 |
トルコ | 1週間物レポ金利 |
日本の政策金利は「日銀政策金利」と呼ばれることが多いですが、正確には「日本銀行当座預金のうちの超過準備預金の金利(短期)」と長い名称です(´×ω×`)
全て覚えなくてもいいですが、各国で名称が違うことだけは頭に入れておいてください。
トルコの政策金利は3つあるの?
予備知識がないと今回のニュースを見て「トルコって政策金利が3つもあるんだ」と思った方がいるかもしれません。
まずはトルコの政策金利の種類から説明します。
- 1週間物レポ金利:金融機関がトルコ中銀から資金を借りる時のメインの金利=政策金利
- 翌日物資出金利:市場金利の「上限」となる金利。金融機関がトルコ中銀から資金を調達する時の金利。
- 翌日物借入金利:市場金利の「下限」となる金利。金融機関がトルコ中銀に預金する時の金利。
今回はこの3つが全て利上げとなりました。トルコの政策金利は、上限・下限を設ける金利コドリー制を用いています。
これについては長くなってしまうので、説明は割愛します。「1週間物レポ金利=政策金利」と頭に入れておけば問題ないです(✻´ν`✻)
アメリカとトルコの利上げの違い。利上げするとどうなる?
アメリカも今月のFOMCで、追加利上げがほぼ確定的と報道されています。では、アメリカとトルコの利上げではどういった違いがあるのでしょうか?
そもそもアメリカの場合は、リーマン・ショックでの景気後退を理由に超低金利政策を導入しました。企業が簡単にお金を借りやすくするためにですね。
そして現在は時間をかけて、徐々に前の状態に戻しています。その幅も0.25%ずつですね。
一方トルコは、自国通貨であるトルコリラ安とインフレ率の高さが原因でやむなく利上げを行っています。
グラフには今回の利上げがまだ反映されていませんので、さらにもう1段階上がったことになります(´×ω×`)
よってアメリカとは出発地点が違うので、利上げの意味合いが全く異なります。特にトルコのインフレ率はかなり上昇し、エルドアン大統領の支持率も下がってきています。
トルコが利上げするとどうなるの?
そんなトルコですが、基本的に利上げを行えば「物価は下がる」という原則は変わりません。
どの国の利上げに関しても言えることで、利上げには景気を冷やすことにより、インフレ率を下げる効果があります。
また基本的に利上げした国の通貨は買われます。今回も利上げの発表でトルコリラが変われ、一時的にかもしれませんがトルコの人たちの暮らしも少し楽になるはずです。
トルコ中央銀行の独立性は守られているのか?
そしてもう1つトルコには、大きな問題があります。それはエルドアン大統領の独裁です。
2018年7月10日にエルドアン大統領は「トルコ中銀の総裁・副総裁などを大統領が任命する」と定めた大統領令を発令しました。
これは金融引き締めを嫌うエルドアン大統領が「トルコ中銀に利上げをさせないため」の大統領令ともとれます(´×ω×`)
あれだけ利上げに反対していたエルドアン大統領なので、この利上げに黙っている訳がありません。
または表では利上げに反対しながらも、裏では利上げを行わせた可能性も出てきます。
なぜそんなことをするのかと言えば、すでに市場ではトルコ中銀の独立性が懸念されているからです( ・`ω・´)キリッ
ここでトルコ中銀の独立性が世界で信用されれば、トルコが買われる可能性が出てきます。それを演出するために表と裏で違う行動をしている可能性もありますね(´×ω×`)
実際独断でトルコ中銀が利上げをしていれば、総裁は大統領によって解任させられるはずです。それがない≒トルコの独裁は中銀にまで及んでいるとなってしまいます。
来月のトルコ政策金利発表時にさらに利上げがあるのか?それまでに総裁に動きがあるのか?この点も注目になります。
まだまだトルコも落ち着きを見せないので、貿易摩擦と共にトルコ政情もチェックしましょう(✻´ν`✻)
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コメント (2)
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2. 七国山病院
メイさん、ハロにちは。先日のパチンコ8万野郎です。
実はワタクシ今年の夏が暑すぎてデイトレに疲れてしまいメジャー通貨取引をしておらず、エマージング通貨取引をしております。頑張れアムロ!お願いグアハルド!って感じです。
トルコはサプライズの割には上に行きませんでしたね。
自分の取引通貨以外の情報ってすごく大事です。
だからメイさんのブログ大好きっす!
あ~ I love FX ! -
3. メイ
>七国山病院
コメントありがとうございます!
今年は本当に暑かったですね…本気で埼玉から涼しい地域に引っ越しをしようかと考えました(´×ω×`)
トルコは大統領の懸念材料など、まだまだ厳しい局面が続きそうですね。
>自分の取引通貨以外の情報ってすごく大事
私も同感です。直接的ではなくても世界中の通貨は、必ずどこかで関係があると私は考えているので出来る限りこういった情報も発信できるようにします(✻´ν`✻)